エロスを描くということ

さて「やりたい、やりたい」と言ってばっかりでも「お前はドーテーか」と揶揄されそうなので、そろそろ「エロス」についてボチボチ。

エロスを描くって?

少し前から考えていたのですが、papaさん自身は何かを描くテーマの一つに「エロス」を持っているな、と思います。そこを描きたいと。しかし、それは「ポルノチックな表現」をすることではない気がしていました。(ポルノチックなものを否定しているのではありません。描けないだけです)
しかし、エロチックなものはどう描いても、ポルノチックになってしまいます。そこに悶々と考え込んでしまっていました。いや、こういうものではない、なにか違うと。



何が違うのだろう?技術が足りないのか(それは明白だけれども)表現方法が他にあるのか。それとも、また考えすぎているのか、等々。
「エロチックなものは一般に受け入れられにくい」という事への反発もあったかもしれません。どちらにせよ、煮詰まってしまいそうでした。

ヘアカット

ふと、頭に浮かんだのは、女優さんらしき人物がヌードでその顔や、胸の辺りに切られた髪の毛がたまっている写真でした。大昔にどこかで見た記憶があったんです。で、描いてみた。

「ああ、これはイケルかな」と。この辺を目指して描いていけば、そのうち到達できる場所があるんじゃないかな、と手応えがありました。ダレの写真だったか、と捜す内に「イリナ・イオネスコ」という写真家の作品に出会い、それをモチーフに描いてみることに。




どうでしょうか。オリジナルも混ぜ込んではいますが、もっとオリジナリティをださないといけませんね。しかし、描きたいエロスの世界は見えてきた気がします。

「エロチックであること」と「美しい」ということ

以前にも書きましたが、ポルノにはポルノの存在意義があります。性的興奮を呼ばないポルノは意味がありません。ヌケてナンボ、という言い方をされますが、まさにその通りと思います。
ではエロスを描いたものは全てポルノであるのか。(もちろん、ヌード絵画でヌいた、ということもあるでしょうが、ここで言うのはそういうことではありません)
私も学生時代、「少女アリス」という写真集を買って、人に「おまえ、こういうの好きなのか(もちろん、性的な意味で、です)」と言われたことがあります。確かに、作品に「少女のエロス」を感じて、そこに惹かれて購入したのですが、そういう意味ではありませんでした。つまりは「性的に興奮したから購入した」わけでは無かった。(もちろん、そういう物も買ったりはします。てか好きですw)では何なのか、と考えても解らなかったのですが、描いてみて解ったのは、エロスの力、というか美しさのようなものでしょうか。
人間は性的動物ですが、同時に「美しさ」とうい概念を持つ動物です。私は今、そういう物を描きたいのかな、と思っています。